Gruss Gott ! 皆様こんにちは。
JTBカルテットのライブ・音楽の旅の企画と仕入れを担当している水谷です。
暖冬とはいえ、冷え込む日々が続いております。お部屋で過ごすことも多いかと思いますが、そんな時に素敵な音楽があれば心も温まりますよね。
厳冬のヨーロッパならではの煌びやかで優雅な冬の愉しみ方を極めた都ウィーンの情景を音楽情報とともにご紹介します。
さて、JTBロイヤルロード銀座の音楽のテーマ系ブランド、『JTBカルテット ライブ・音楽の旅』では、コロナ禍で暫く“お休み”していた年末年始をウィーンに連泊して過ごしていただくツアーをご用意して、おかげ様で多くのお客様にご参加いただきました。日本をはじめ全世界に中継される、世界最高峰のコンサートホール、ウィーン楽友協会大ホール《黄金の間》で催される1/1のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤー・コンサートや、12/31 のジルベスター・コンサートに、参加いただいたお客様に上席をご用意できました。
また、大みそか12/31 の午前中には、JTBロイヤルロード銀座のツアーや手配をご利用いただいてウィーンにいらっしゃっているお客様のために、現在は国の文化財に指定されているハプスブルク王朝の貴族の宮殿「パルフィー宮殿」の、モーツァルトが6歳のときに実際に演奏した“フィガロの間”で、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団やウィーン国立歌劇場管弦楽団の4人のメンバーの方に出演いただいて、弦楽四重奏のプライベート演奏会をお楽しみいただきました。4人のうちの3人の方は、ジルベスター・コンサートやニューイヤー・コンサートに出演されました。
ウィーンは、こじんまりときれいにまとまっている街です。主な洒落たお店が並ぶ繁華街は、徒歩で散策できる範囲に固まっていますし、トラムや地下鉄、バスを使えば、世界有数のコレクションを誇る美術館、博物館も近く、連泊すれば、充実した芸術品の鑑賞を楽しめます。
ということで、今回はブログをご覧いただいている皆様に、年末のウィーンの情景をご紹介しましょう。
12/27(水)の街の様子です。
ウィーン随一の繁華街『ケルントナー通り』の国立歌劇場側の入り口です。まだ平日ですが、もうすっかり年末気分です。ご覧のように、老若男女の大勢の人で賑わって、様々な言語が飛び交っています。
日中は目立ちませんが、夕方から点灯される電飾が夜の長いこのころのウィーンの街を彩ります。通りによってデザインが異なるのでそれを比べて歩くのも面白そうです。この電飾は、12月中旬からクリスマスに合わせて準備され、年末大みそかまでウィーンの街を彩ります。日本と違って、派手な点滅などはありませんが、また違った風情があってよいものです。
通りにはクリスマスに引き続いて屋台が開かれます。 ただ、扱うものがちょっと変わります。
ウィーンの新年と言えば、“幸せを呼ぶ豚”の出番なのです。気の早いところは、クリスマスが終わってすぐ、12/27には店開きです。
店によって、また年によって品揃えが変わります。値段ちょっとお高めですが、歳の風物ということで結構皆さん求められています。ちょっと洒落たデザインのいいものは早い者勝ちのようです。
人出でにぎわう通りをそぞろ歩くと、お客さんを見込んでいろんなお店がでています。寒い時期ですが花屋さんの出店もあります。冬の時期なので、日本と同じようにクリスマスには定番のポインセチアも並びます。これが12/27を過ぎると品ぞろえが少々変わります。御国柄でしょうか、おとぎ話の世界をモチーフにしたかわいい商品がいろいろ並びます。(そういえば、年末の国立オペラ座の定番プログラムにも『ヘンゼルとグレーテル』があります。)
街のウィンドーショッピングも、日本にはなかなかない種類のお店があって面白いです。 ハプスブルク王室御用達だったちょっと敷居の高そうな高級宝飾店から、伝統的な木製の装飾品やおもちゃを専門に扱うお店、チョコレートやマジパンスイーツのお店。見ているだけでも楽しくなります。
やっぱり芸術の都ウィーンですから、楽譜や音楽用品を扱うショップや画廊は外せませんね。ここは企画者としても大いに、おすすめしたいポイントです。音楽の楽譜は、日本にはなかなかなくて高い版が安く手に入りますし、画廊にはウィーンの街を書いた素敵な細密画なんかが求めやすい価格で豊富においてあります。(もちろん桁違いのものもありますが。)
もちろん、最大のハイライトは音楽会でしょう。世界三大歌劇場のひとつに数えられるウィーン国立歌劇場や音にはうるさい地元 ”ウィーンっ子” に愛される世界レベルの歌劇場フォルクスオパー、世界最高峰のコンサートホール、ウィーン楽友協会や、コンツェルトハウスでは、これも世界最高のオーケストラと自他ともに認めるウィーン・フィルハーモニー管弦楽団やウィーン交響楽団、佐渡裕さんが首席指揮者を務めるウィーン・トンキュンストラー管弦楽団などが、シーズン中には連日連夜、素晴らしい公演を繰り広げます。これほど充実した音楽会を揃える町は、世界広しといえどもウィーンだけではないでしょうか。究極の時間の贅沢“瞬間芸術”を味わうには、ウィーンが一番だと思います。
冬のヨーロッパは、天候や気温、夜の時間が長いなど、周遊や紀行型の旅行には、ちょっと向かない時期です。滞在型の旅行であれば、その土地をもっと深く識ることができますし、ウィーンでしたら、文科系、芸術系のことがお好きな方であれば、“飽きる”ということはまずないと思います。1週間くらいの滞在だと足りないくらいかもしれません。
さて、ちょっと脱線してしまいました。そしてこちらが、新年の幕開けと言えばこれ、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤー・コンサートの舞台であるウィーン楽友協会の前、1/1の開演前の様子です。
入口正面には、NHK の中継ブースも設けられています。
世界中からこのコンサートを聴こうと多くの方が訪れ、日本はもちろん、世界90カ国以上で放送される、クラシック音楽会新年幕開けの格別な音楽会です。
ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートは、チケットの入手が難しいことでも知られていますが、今年から不正な転売を防ぐ目的でチケットに購入者の名前が入る記名式になりました。身元の正しいチケットを求めましょう!(弊社の手配先は安心ですからご心配なく。)
今年は、オーストリアが生んだ“交響曲の大家”と言われる偉大な作曲家、ブルックナーの生誕200年にあたります。酒と美食に目がなく、愛されるキャラクターであったといわれるブルックナーの作品が、ここウィーンでも多く取り上げられ、多くの上質な公演が期待できる一年になりそうです。
また、12月に、3年に及ぶ改修を終えて『ウィーン・ミュージアム』が再開館しました。
新しく構想された常設展 「ウィーン。私の物語」 は3階層に渡り、3,300㎡の広さ、1,700点の展示物を誇ります。この中には19世紀と20世紀初頭のグスタフ・クリムトの作品(世界的に有名な『エミーリエ・フレーゲの肖像』、『パラス・アテナ』も含みます)、エゴン・シーレ、リヒャルト・ゲルステル、アーノルト・シェーンベルクの絵画のコレクションも含まれます。ウィーンの町の歴史と変遷が分かる展示は、とても興味深いものです。
今年の旅は、四季折々の魅力と至高の芸術にあふれる街ウィーンに出かけませんか?JTBロイヤルロード銀座の旅で、是非ウィーンへご一緒にまいりましょう!
皆様のご参加をこころからお待ち申し上げます。
文中使用している屋台、開店中のショップの画像は、店の承諾を得て撮影、掲載しています。